家族で楽しむリハビリゲーム・遊び
リハビリテーションを家族で
リハビリテーションは、病気や怪我からの回復を目指す上で非常に重要です。しかし、単調になりがちなリハビリテーションを、家族で楽しく取り組むことで、モチベーションの維持や精神的な支えにも繋がります。ここでは、様々な身体機能や認知機能の維持・向上を目指せる、家族でできるリハビリゲームや遊びを、具体的な内容と共に紹介します。
手軽にできる!日常生活で取り入れたいリハビリ遊び
特別な道具がなくても、日々の生活の中で気軽に取り入れられる遊びはたくさんあります。これらは、普段の生活動作を意識的に行うきっかけとなり、自然な形でリハビリに繋がります。
「声かけ」しながらのお手伝い
食事の準備やお掃除など、できる範囲で役割分担をし、「お皿を運んでくれる?」、「このタオル、たたんでくれる?」など、具体的な指示を出しながらお手伝いをしてもらうのは、手や指先の運動、そして指示を聞き取る力(聴覚認知)の向上に繋がります。声かけの際には、ゆっくり、はっきりと話すことを心がけましょう。
「昔話」や「思い出話」
写真を見ながら、昔の出来事を語り合ったり、「あの時、どうだった?」と質問を投げかけたりすることは、記憶力や言語能力の維持・向上に効果的です。話すだけでなく、相槌を打ったり、共感したりすることで、コミュニケーション能力の維持にも繋がります。懐かしい歌を歌うのも良いでしょう。
「買い物リスト」作り
次に買うものを一緒に考え、「お母さんは牛乳が欲しいね」、「お父さんはパンがいいな」など、役割を決めてリストアップする作業は、計画性や記憶力のトレーニングになります。買い物の際にも、「リストに書いてあったのは何だっけ?」と確認することで、さらに効果を高められます。
身体機能の維持・向上を目指すゲーム
座ったままでも、立ち上がって行うものでも、身体を動かすことを意識したゲームは、筋力維持やバランス感覚の向上に役立ちます。無理のない範囲で、楽しんで体を動かすことが大切です。
「風船バレー」
座ったままでも、立っていても楽しめるのが風船バレーです。風船はゆっくりと落ちてくるため、反応速度や手と目の協応(目で見たものと手などの動きを一致させること)を養うのに適しています。相手のいる方向へ優しく打ち返す練習は、上半身の動きにも繋がります。
「輪投げ」
ペットボトルなどを並べ、狙いを定めて輪を投げる動作は、腕の運動や、距離感の把握、集中力を養います。的までの距離を変えたり、輪の大きさを変えたりすることで、難易度を調整できます。座って行う場合でも、肩や肘の可動域を広げる運動になります。
「新聞紙タワー作り」
数枚の新聞紙を使い、自立するタワーをどこまで高く作れるかを競います。新聞紙を折ったり丸めたりする作業は、手指の巧緻性(器用に動かす能力)を高めます。また、バランス感覚も必要となるため、集中力と工夫が求められます。
「玉入れ」
カゴに向かってボールを投げ入れる玉入れは、腕の振り上げ運動や、狙いを定める力を養います。カゴの高さを調整したり、歩きながら投げるなどのバリエーションを加えることで、運動量を増やすことができます。
「コップ積み」
プラスチック製のコップなどを使い、高く積み上げていくゲームです。慎重に積み上げる動作は、指先の力加減や集中力を養います。倒してしまっても、また挑戦するという意欲に繋がります。
認知機能の維持・向上を目指すゲーム
脳を活性化させるゲームは、記憶力、注意力、判断力などを総合的に鍛えることができます。「できた!」という達成感が、次の意欲にも繋がります。
「間違い探し」
絵本や雑誌の間違い探しは、観察力や集中力を養います。絵柄が複雑なものや、間違いの数が少ないものから始め、徐々に難易度を上げていくと良いでしょう。家族で協力して間違いを探すのも楽しいです。
「しりとり」
定番のしりとりは、語彙力や連想力を鍛えるのに最適です。単語を考えるだけでなく、「〇〇ってどういう意味?」と話題を広げることで、さらに会話が弾みます。頭文字だけでなく、特定の文字で終わるなどのルールを追加するのも面白いでしょう。
「絵合わせ(神経衰弱)」
同じ絵柄のカードを揃える神経衰弱は、記憶力や集中力のトレーニングになります。カードの枚数を減らして始め、慣れてきたら増やしていくと良いでしょう。絵柄だけでなく、写真や文字を使うのも、バリエーションが広がります。
「なぞなぞ・クイズ」
簡単ななぞなぞや、家族の好きなテーマに関するクイズは、思考力や知識を引き出します。正解した時の喜びや、「そうだったのか!」という発見が、脳を活性化させます。クイズの出題者になることも、良い刺激になります。
「ジェスチャーゲーム」
言葉を使わずに、ジェスチャーだけでお題を伝えるゲームは、表現力や推測力を養います。お題を考える側も、相手に伝わるように工夫することが求められます。身近な動物や、日常の動作など、分かりやすいお題から始めましょう。
リハビリゲーム・遊びを行う上での注意点
リハビリゲームや遊びは、安全に、そして楽しく行うことが最も重要です。以下の点に注意して、家族みんなで笑顔になれる時間を作りましょう。
- 無理のない範囲で: 体力や状態に合わせて、休憩を挟みながら行いましょう。
- ポジティブな声かけ: できたことを褒め、励ますことで、本人の意欲を高めます。
- 失敗を恐れない環境: 失敗しても責めず、次への意欲に繋がるようにサポートしましょう。
- コミュニケーションを大切に: ゲームを通して、会話を弾ませ、お互いを気遣うことが大切です。
- 環境設定: 転倒の危険がない、安全な場所で、明るく快適な環境で行いましょう。
- 専門家への相談: 心配な点や、より専門的なアドバイスが必要な場合は、医師や療法士に相談しましょう。
まとめ
家族でリハビリゲームや遊びを取り入れることは、身体的・精神的な健康増進に繋がります。一人ひとりの状態に合わせたゲームを選び、無理なく、楽しみながら続けることが大切です。何よりも、家族の温かいサポートが、リハビリに取り組む上での最大の力となります。今回ご紹介したゲームや遊びを参考に、ぜひご家庭で実践してみてください。
